写真:岡 泰行
伊丹城(有岡城)の歴史と見どころ
伊丹城(有岡城)といえば、荒木村重の城で、黒田官兵衛が幽閉されたことで有名だ。JR伊丹駅前の本丸跡の公園が主郭部で、空掘跡、土塁、石垣や井戸跡などが見られる。総構えの城を実感するなら、「岸の砦」(猪名野神社)に残る土塁と堀跡、上臈塚砦とされる「墨染寺」、鵯塚砦とされる「ひよどり広場」の3ポイントは訪れたい。
「I/M 市立伊丹ミュージアム」には、18世紀前半の伊丹の町を再現した模型があり、総構がどんな姿か垣間見ることができる。また、常設展示で伊丹の歴史を知ることができるほか、伊丹市史の閲覧も可能だ。2022年4月に美術館や博物館を統合して、ミュージアムとしてオーブンした。
伊丹城(有岡城)の散策コース
伊丹城は先にも書いた通り、JR伊丹駅前の本丸跡の公園が主郭部で、それを見た後は、総構を歩くと良い。時間が無い場合は、遺構重視に「JR伊丹駅前の本丸跡」と「岸の砦跡の猪名野神社」の2箇所で良いだろう。
伊丹城(有岡城)の関連史跡
「みやのまえ文化の郷」で、「旧岡田家住宅」「旧石橋家住宅」の2つの町屋が整備保存されている。旧岡田家住宅は、重要文化財指定を受けている。延宝2年(1674)築の町屋で日本最古の現存酒屋。釜屋や店舗、奥の間など、その空間は充分な見応えがある。入館無料で月曜休館。(詳しい場所は上記Googleマップ参照)
また、「みやのまえ文化の郷」には、お城風の鉄砲狭間がついた土塀が復興されている。
有岡城は惣構えの城で城域は広かった。黒田官兵衛が幽閉されたとき、牢から見える藤の花に、勇気付けられたとされ、そこから黒田家の家紋を「藤巴」にしたという説がある。現在、JR伊丹駅(有岡城主郭部)の北東にあるイオン付近に「藤ノ木」という地名が残るのみで、幽閉場所は城内のどこだったのか明らかになっていない。
伊丹城(有岡城)のおすすめ旅グルメ
歴史探訪のお供には、伊丹名物とも言える「たこやき」が良いでしょう。伊丹はたこ焼き屋の多い街です。喉が涸れたら伊丹は酒どころでもあります。お食事どころは「ブルワリービレッジ長寿蔵(レストラン)」阪急&JRの駅どちらからも徒歩5分。
(伊丹新参者 2000.02.14)
伊丹城(有岡城)の史跡めぐりにこだわる最適なホテル
「伊丹シティホテル(兵庫県伊丹市中央6丁目2-33)」がある。ちょうど上臈塚砦(じょうろうづかとりで)の推定地にあり、ホテル建設時の発掘で、砦は古墳時代前期の古墳を利用していたことが分かったのだとか。すぐ南には墨染寺も。とはいえ有岡城の散策には半日もあれば充分。特に伊丹の地をベースキャンプにしなくて良いかも。
伊丹城(有岡城)のアクセス・所在地
所在地
住所:兵庫県伊丹市伊丹1丁目12 [MAP] 県別一覧[兵庫県]
アクセス
鉄道利用
JR福知山線、伊丹駅下車、徒歩1分。本丸は駅前城郭。惣構えの城を実感できる「岸の砦(猪名野神社)」までは伊丹駅から徒歩10分。
マイカー利用
中国自動車道、中国池田ICから、国道171号線を西へ、北村交差点から県道13号線を南下、JR伊丹駅を目指す。約4km。
伊丹城、見所等は特にありません。今あるのは古い石垣がほんの少し。大きな忠魂碑があるだけです。織田信長に背いた荒木村重の立て籠もった城です。
( サンタ)さんより
JR伊丹駅前の公園内にある石垣は十数年前の発掘調査後、復元されたものです。また、まわりの地形から有岡城(伊丹城)が大きな三角形の台地に築かれていたことがわかります。石垣は駅前の公園内にあります。公園以外、今は住宅地で当時の面影をしのぶことはできません。
( 黒田官兵衛)さんより
黒田官兵衛が幽閉されていた城としても有名ですね。
( 竹中半兵衛)さんより
伊丹城(有岡城)の北の砦は、猪名野神社です。その猪名野神社の鳥居から本殿の横を歩いていくと、石垣の跡が見られます。周りには川が流れ居た事が分かります。また、伊丹小学校(伊丹市船原)の東側の道路沿いにも石垣が見られます。有岡城のあった場所には、荒木村重の名前から取った、曹洞宗の荒村寺が在ります。日本にいる伊丹氏は、荒木村重の前の城主、伊丹氏の子孫と聞きます。
( 虎の子会)さんより
確かに「見所」の少ない城であることは事実でしょう。一見して石垣など遺構も少なく、もちろん構築物はなにもありません。ただ日本で最古と言われる「惣(総)構」の痕跡が、今の伊丹市の街角にも至る所に残っています。近世以降の「惣構」を持つ城でも、現代の都市計画などで痕跡すら残っていない都市が多く見られる中、伊丹は例外かも知れません。阪急伊丹駅の東側市街地には、ディープな感じのする狭い路地と唐突に急な小さな坂が多く見られます。近世以降の道路を除外し高度(等高線)を加味して、これらを線で結ぶと「在りし日の巨大な惣構え」が浮かび上がると思います。
( 伊丹新参者)さんより
伊丹城(有岡城)は惣構えの城で城域は広かった。黒田官兵衛が幽閉されたとき、牢から見える藤の花に、勇気付けられたとされ、そこから黒田家の家紋を「藤巴」にしたという説がある。現在、JR伊丹駅(有岡城主郭部)の北東にあるイオン付近に「藤ノ木」という地名が残るのみで、幽閉場所は城内のどこだったのか明らかになっていない。
( 黒田官兵衛)さんより
今日、自動車免許の更新にJR伊丹駅近くの「免許更新センター」に行ってきたのだが、帰りは少し時間が有ったので駅前にある有岡城址を歩いてみた。
ほとんどの石垣は復元されたものなのだが、このサイトの写真にもある「本丸跡」の僅かの部分に当時の石垣が残されていた。中にはお地蔵さんらしき石も石垣に組み込まれている。
風雨にさらされ丸みを帯び、火で焼かれたのでは?と思われる少し黒くなった部分もある当時の石垣に手を当てて見た。
この石垣は落城したときの様子を見ているのだろうと思うと感慨深い。
落城すると、城主の荒木村重は家臣や家族を残して尼崎城に逃亡。
籠城した武士やその家族は尼崎の「七松」に連れていかれ、全員家に押し込められて焼き殺されたんだよね。
この「七松」あたり、当時の尼崎城からもよく見えたらしい。
そんな事を考えながら有岡城址近辺を散策。
今は建物ばかりになっているが、丘陵の複雑な地形は今も面影を残している。
信長がこの城をなかなか落とせなかった理由がなんとなくわかるような気がした。
しかし、信長だけは好きになれないな。
( 山は六甲 酒は白雪 )さんより
有岡城 平城ですが北東は高い丘陵地帯になっていて北南に高い崖が続いています。
現在でもその崖は見ることができて防御の高さを感じることができます。
稲野神社(土塁跡)から北へ緑地道を歩いてみてください。右手に高い崖があります。お時間あれば是非。
ちなみに兵庫県伊丹市は女優の有村架純さんの出身地です。
( 城好きの匿名希望)さんより