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丸亀の変遷と夜の街の今

富屋町商店街
かつて賑わいを見せていた丸亀のメインストリート、富屋町商店街。25年前は丸亀駅からダイエー(現ドン・キホーテ)へと続く動線にあり、多くの人が行き交っていた。しかし、1998年のダイエー閉店を機に人の流れが途絶え、今ではシャッター街と化している。夜に食事に出かけても、人影はまばら。駅北側にある「一鶴(丸亀本店)」には行列ができていたものの、他の飲食店を探すのに苦労するほどだった。

富屋町の西隣、通町もかつてはアーケード街だったが、今やその面影はほとんどない。丸亀には、かつて金毘羅参りの精進落としとして栄えた色街の歴史がある。駅の北側(海側)には新堀遊郭と福島遊郭があったとされるが、今ではその姿は消え、わずかに当時の建物が別の形で残っている。現在の夜の街は城に近い大手前3丁目に移り、スナックが300軒ほど軒を連ねるが、こちらも閑散としている。値段の高騰が原因なのか、客よりもキャッチのほうが目立つという話も聞こえてくる。

城を望む宿「丸亀プラザビル」

今回は「丸亀プラザビル」に宿泊した。このホテルでは7〜9階の各階1〜5号室(例:901〜905号室)が城側に面しており、部屋の窓から丸亀城天守を望むことができる。25年前にも宿泊した古いホテルだが、2010年にリニューアルされており、内装は今もきれいに保たれている。

丸亀プラザビルの客室
丸亀プラザビルから望む丸亀城
丸亀城ライトアップ
丸亀城の朝焼け
丸亀城と日の出
(丸亀城天守と日の出撮影も可能)

天守からの眺望を考えると、「スーパーホテル丸亀駅前」の上階からも城を望めることは確実だ。しかし、少し距離があるため、見える景色は丸亀市営大手町第二駐車場の屋上からの石垣風景とほぼ同じアングルになるのではないかと思われる。

城の撮影は積み重ね

城を撮るには、アングルを探しながら実際に歩き、光の当たり具合を確かめることが欠かせない。時には、狙った場所に日が差すのをじっと待つこともある。試行錯誤を重ねながら、少しずつ理想の一枚に近づいていく。小さな積み重ねが、写真に深みを与える。今回の撮影でも、その大切さを改めて感じた。

(写真・文=岡 泰行)

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