竹田城南千畳
この写真が竹田城天守台から、南千畳(という名の曲輪)を見おろしたアングルだ。現在は見学用のシートが敷かれ遊歩道が整備されていてこういった原風景は見られないが、それでも遺跡らしさが香る風景で、竹田城を代表するアングルのひとつと言っていい。眼下は円山川と但馬街道。本来、雲海が発生してなくとも見入る風景なのだが、これを雲海シーズンに捉えると、さらに幻想的な絵となる。

竹田城天守台から南千畳
朝日に染まる竹田城
余談ながら、昔は、「二ノ丸跡」など記載された標柱が各曲輪に建っていて、これが白色だった。竹田城を訪れた写真家達は白は目立つとこれを嫌っていた。それがいつしか自治体に伝わって、標柱は茶色に塗られた。このため標柱は全体風景として目立たなくなっている。

竹田城天守台の撮影スポットには何時間前に行けば良いのか?

竹田城跡、雲海シーズンの夜明け前は、とにかくカメラマンが多い。天守台より南千畳を望む風景を撮るなら、天守台南東の角に2〜3人が陣取ってしまえば、もうベストショットを撮影する場所は無いと言っていい。夜明け間近まではその暗さから三脚が必須となるから、人が撮っている後ろで撮影というわけにもいかないのが、つらいところだ。また、現在は天守台上にロープなどが張られ、ギリギリ石垣上の間際まで行くことができないので、真下は撮影することは叶わない。

竹田城の雲海写真夜明け前

大量の雲海が期待できる日は、夜明け2〜3時間前がおすすめ。
(日の出時間:10月〜11月の日の出は、おおよそ6時〜6時30分)

朝日が顔を出した瞬間、被写体が「南千畳」から「朝日」にかわったカメラマンは全体の9割。お城ファンは夜明け前にはあまり見かけないと言っていい。つまり、日が昇ってしまえば夜明け前にいた写真家のほとんどが天守台から姿を消すので、午前9時あたりまで出ている雲海を落ち着いて撮影できる。夜明け前からの登城は、夜の竹田城を見てみたいときということで。

竹田城の案内図

竹田城跡から見る雲海風景
竹田城跡から見る雲海風景
また、竹田城跡から雲海だけを見たいという場合は、天守台に登らずとも城内のほとんどの曲輪から雲海を望むことができる。

(文・写真:岡 泰行)

竹田城の雲海を美しく捉える主な写真3アングル「竹田城天守台」、「立雲峡(りつうんきょう)」、「藤和峠(ふじわとうげ)」と雲海の発生条件も合わせてチェック。

何気に関連ありそうな記事